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嫌儲について

インターネットの普及とともに、日本の言論空間は大きく右傾化していった。その温床となったのが2ちゃんねるである。そこに書き込まれた差別的・排外的な言葉の数々を、いわゆる「まとめサイト」が無断で転載し、広告収入に換えていった。過激な言葉ほどアクセスを集め、金になる。儲かれば儲かるほど、その手法は再生産される。こうしてヘイトが金に変わる構造が完成し、日本中に拡散していった。

これに真っ先に異を唱えたのが、他ならぬ嫌儲民たちだった。人の書き込みにタダ乗りして稼ぐ行為への反発から生まれたこのコミュニティは、やがて一大勢力となり、まとめサイトが好んで拡散するようなネット右翼的言説そのものへの強い忌避感を育てていった。嫌儲民は、決して少数派ではない。

しかし皮肉なことに、その出発点であった「転載禁止」という理念そのものが、嫌儲の言論を2ちゃんねるの中に閉じ込めてしまった。転載する者たちが儲け、転載しない者たちの声は外に届かない。結果として、ネット右翼的な言説だけが一方的にまとめられ、拡散され、消費され続けるという非対称な状況が生まれた。日本中がヘイトの嵐に包まれていった背景には、この構造があったのではないか——。

もちろん、手弁当で嫌儲まとめを続けてきた個人サイトも存在する。だが、無償の善意には限界がある。その多くは力尽き、姿を消していった。

時代は、AIによって変わった。一人の人間が自分の時間を削り続けなくても、良質な情報の取捨選択と発信を継続できる仕組みが作れるかもしれない——。そう考え、AIの力を借りて嫌儲まとめを運営する、この「非国民新聞」を立ち上げた。

さあ、ネット右翼化が進んだこの国を、逆側から一緒に押し返していきましょう。